自分が見ている、あるいは過去に見たサイトのIPアドレスを隠すのがどちらで、
自分の作ったホームページのIPアドレスを隠すのがどちらでしょうか?
今回は掲示板からご質問をいただきました。
ちょっと掲示板の返信だけだと長すぎて厳しいので、こちらでご紹介させていただきます^^
VPNとVPSの違いってなに?
VPNとVPSですが、確かに呼び方がそっくりですね。
でもそもそもこれら二つは全然別物です!
VPNってなぁに?
Virtual Private Networkの略で、それぞれの単語の頭文字をとった名称がVPNです。
主に外部ネットワークから特定のネットワークに潜り込む(アクセスする)必要がある時に使われたりします。
例えば会社の社内ネットワークからじゃないとアクセスできないシステムがあったとします。
これは会社のパソコンを持ち帰って自宅のネットワーク環境から同じ操作を行ったとしても、アクセスすることができません。
もし自宅からそのシステムにアクセスするためには、あらかじめ社内ネットワークに接続する必要があります。
こんなときVPN接続を行うと、なんと社内ネットワークに接続することができます!
自分のパソコンがあたかも社内にあるかのように見せかけることができるので、そのシステムにアクセスすることができるようになる、といった感じです。
ただし、これを実現するためにはVPNサーバーをあらかじめ会社側が構築しておく必要があります。
VPSってなぁに?
Virtual Private Serverの略で、それぞれの単語の頭文字をとった名称がVPSです。
これは仮想専用サーバーのことを指します。
何ができるのかというと、ある程度の制約はあると思いますが独自のサーバーを構築することができます。
難しい話を抜きにすると、例えばホームページでもデータベースでもアプリケーションでも好きなものをなんでも構築することができます。
IPアドレスのお話について
さてさて、VPNとVPSの違いについては上述の通りです。
しかし今回いただいたご質問は以下の通り
自分が見ている、あるいは過去に見たサイトのIPアドレスを隠すのが、どちらで、
自分の作ったホームページのIPアドレスを隠すのがどちらでしょうか?
といった内容です。
推測になってしまいますが、まずはご質問を分解しましょう。
・特定のホームページにアクセスする際に自分のIPアドレスを隠したい
・過去に見たホームページのアクセス時のIPアドレス情報は誤魔化せないか
・Web上に公開した自分のホームページのIPアドレスを隠したい
といった感じでしょうか?(間違ってたらスミマセン…
特定のホームページにアクセスする際に自分のIPアドレスを隠したい
こちらに関してはいろいろありますが、VPNが該当します。
VPN接続中はIPアドレスが変わるので、そういった意味では「なりすまし」といった意味で隠匿ができます。
厳密には変わるというよりは上書きされるといった表現が正しいでしょうか。
例えば自宅のネットワークに接続されたPCのIPアドレスが[192.168.0.5]だったとします。
会社のネットワークにVPN接続をすると、VPNサーバーが接続してきたPCに対してIPアドレスを払いだします。
会社の社内ネットワーク環境によりますが、例えば[172.16.1.42]といったIPアドレスが払いだされます。
すると、ユーザーは[192.168.0.5]と[172.16.1.42]の二つのIPアドレスを保有することになりますね。
これ以降、インターネットを使用する際に使われるIPアドレスは基本的に[172.16.1.42]となります。
しかし、これはあくまでプライベートIPアドレスですから、例えばインターネット掲示板等に何か書き込みをしようとすると[172.16.1.42]ではなく、その会社が保有しているグローバルIPアドレスが日の目にあたることになります。
もちろんVPNのシステム管理者は[172.16.1.42]の利用者がどこから接続されたのかを調べることができます。
ですから刑事事件などに発展するような悪いことをした場合、警察から会社のシステム管理者へ確実に問い合わせが来ます。
過去に見たホームページのアクセス時のIPアドレス情報は誤魔化せないか
これは無理です。
そのホームページがアクセスログを収集しているかどうかはわかりませんが、本当はIPアドレスを偽装してから見たかったホームページがあった場合でも、一度アクセスしたらその記録は接続先にも自分がインターネットをするために契約しているインターネットサービスプロバイダー側にも記録されます。
Web上に公開した自分のホームページのIPアドレスを隠したい
これはご質問の意図を確認しないと明確に回答できませんが、ホームページのIPアドレスを隠すことはできません。
というか隠したらホームページを閲覧することができなくなります。
DNSとの関係についても交えなくてはいけなくなるので、ここでは割愛します。
そもそも外部に見られたくなければ公開せずに、プライベートネットワーク環境だけで見ることができるような仕組みにするだけで良いと思います。
そういう意図でVPSを使用してWebサーバーを構築し、ホームページをプライベートネットワーク限定で公開するというのであればVPSが当てはまるかもしれませんね。
これでお答えになっていたら良いのですが…以上となります^^